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【5/15(金) 15時配信】スマホを閉じて、ノートを開く25分間。ポモドーロ・テクニック × 9マスノートで作る「最高の来週」

ポモドーロ・テクニック × 9マスノートで作る「最高の来週」

1週間の終わりが近づく、金曜日の午後15時。 頭の中には「今週やり残したこと」と「来週やらなければいけないこと」が入り混じり、少し疲れを感じ始める時間帯ではないでしょうか。

そんな金曜日の午後に、デジタル機器の通知を一旦すべて切り、机の上で「ノートとペン」だけで自分の思考とじっくり向き合う時間をご一緒しませんか?

5月15日(金)15時より、YouTubeライブにて「ポモドーロ・テクニック × 9マスノート」を実践するオンライン作業会を配信します。

ポモドーロ・テクニックとは?

「25分間だけ一つの作業に没頭し、5分間休憩する」という、世界中で支持されている時間管理術です。 「たった25分」とゴールを決めることで、驚くほど深い集中力を引き出すことができます。

この25分間を、スマートフォンやパソコンの画面ではなく「紙のノート」に向かう時間にあててみてください。手書きで文字を綴り、9つのマスに思考を配置していく物理的な作業は、脳に心地よい刺激を与え、デジタルでは得られない「ひらめき」と「充足感」をもたらしてくれます。

配信でおこなうこと(25分の使い方)

今回の配信では、1回のポモドーロ(25分間)を使って、以下の2つを完了させます。

  1. 今週の「振り返り」 9マスの真ん中に「今週の私」と書き、周囲のマスに「できたこと」「モヤモヤしたこと」などを直感で書き出して、頭のメモリを解放します。
  2. 来週の「テーマと計画」 新しいページに「来週のメインテーマ」を書き、それを行動に移すための具体的なタスクを周囲のマスに配置して、優先順位を整理します。

事前にご用意いただくもの

ご参加にあたり、以下の4つをご用意ください。

  • M9notes(9マスノート) ※お持ちでない方は、お好きな紙に「井」の字を書いて9つのマスを作ったものでも構いません。 👉 M9notes(3,000円セット)のご購入はこちら
  • お気に入りのペン スラスラと書き心地の良いものをご用意ください。(青色インクのペンがおすすめ)
  • お好きな飲み物 コーヒーや紅茶など、リラックスできるお供を。
  • タイマー ※スマートフォンをタイマーとして使う場合は、25分間だけ「機内モード」や「通知オフ」に設定し、デジタルの邪魔が入らないようにすることを強くおすすめします。

配信スケジュール

日時:2026年5月15日(金) 15:00 スタート

  • 15:00 – 15:05|ご挨拶・今日の進め方の説明
  • 15:05 – 15:30|【25分間の集中タイム】 ※配信画面にはタイマーを表示し、心地よいBGMと手元の作業風景のみを流します。一緒にノートに向かいましょう。
  • 15:30 – 15:40|【5分間の休憩+シェア】 ※どんなことが書けたか、思考がどうスッキリしたかをチャットで共有しましょう。

週末を迎える前に、頭の中のモヤモヤをすべてノートに吐き出し、クリアな状態で「最高の来週」を迎える準備をしませんか? 皆様のリアルタイムでのご参加をお待ちしております!

▼ YouTube Liveの配信会場(リマインダー設定)はこちら ▼

https://www.youtube.com/@M9notes

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9マスの使い方(1)用意するもの

 実際に9マスに言葉を書き込み、自分の頭で考えてみましょう。

 使い方は、驚くほど簡単です。とはいえ、初めて9マスを手にする方は、その独特のレイアウトに少し戸惑いを感じるかもしれません。「どう使えばいいのかわからない」――それは当然の反応です。残念ながら、学校ではまだ9マスの使い方は教えてくれません。そのうち教科書に載る日が来るかもしれませんが、今のところはまだ載っていない、日本人が生み出した新しい思考法なのです。

 最初は少しだけハードルが高く感じるかもしれませんが、一度使い始めてしまえば、それはすぐに手放せない「考えるための道具(思考のツール)」へと変わります。

用意するもの

 準備はいたってシンプルです。まず、紙とペンを用意してください。

 白い紙のまん中に、正方形の3×3、合計9つのマスを書きます。できるだけ大きく、ゆったりと書くのがコツです。

 正方形をきれいに書くのは意外と難しいものですが、円を書くよりは簡単です。何度か書いているうちに、フリーハンドでも自然と整った形が書けるようになります。この思考ツールは、お金もかかりません。紙とペンさえあれば、どなたでも今この瞬間から始められます。

 紙は、罫線などのない無地のものがおすすめです。できれば一冊のノートとして綴じられているものが理想的ですが、手元になければコピー用紙でも、裏紙でもかまいません。

 たとえば、スターバックスのレシートでも大丈夫です。裏面は白く、幅もそこそこあります。そこに3×3の線を引けば、すぐに頭が動き出します。あるいは、飲食店の割り箸の袋も使えます。のりで閉じられている部分をそっと開き、裏側の白い面を使うのです。少し幅は狭いですが、思考を整理するには十分なスペースです。

 紙ナプキンも最高のキャンバスになります。ただし、一度書き始めるとアイデアが止まらず、次々に使ってしまうので注意が必要です。

 なんだか飲食店での話ばかりになってしまいましたが、実は飲食店こそ、リラックスしてアイデアが浮かびやすい絶好の「思考の場」なのです。

なぜノートがよいのか

せっかく思いついた大切なアイデアを、付箋やレシートなどの断片的な紙片に書き留めておくのは、実はとてももったいないことです。なぜなら、小さな紙片は散逸しやすく、いつの間にか失くしてしまうからです。

思考は積み重ねていくことで、より大きな知恵へと育ちます。だからこそ、書いた内容が散らばらず、後から見返すことができる「しっかりと綴じられたノート」に書き残すことを強くおすすめします。

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9マスの使い方(2)マスの書き方

 9マスの書き方に、厳格な決まりはありません。基本的には、あなたの使いやすいように自由に書いていただいてかまいません。

 とはいえ、いきなり「自由に」と言われると、かえって戸惑ってしまうのも無理のないことです。そこで、まずは基本となるいくつかの「作法」をご紹介しましょう。(ここでは参考例として、前述した大谷翔平選手の「目標達成シート」の内容を引用しながら進めていきます。)

1マスに1フレーズ

 1つのマスには、1つの「フレーズ」で書き込みます。

 ここでいうフレーズとは、一語から二語程度の、文法を気にしない短い言葉のことです。文字は、自分が読める大きさで書きましょう。マスの大きさには限りがありますから、多くの文字を入れることはできません。

 あえて余分な言葉を削ぎ落とし、短いフレーズをひねり出す。この「制約」こそが、あなたの考えを自然に整理してくれるのです。

 長い文章を削り、「自分は何を考えているのか」を凝縮した一言に変換することで、思考の輪郭ははっきりしていきます。

×「売上を上げるためには新規顧客を増やす必要がある」
○「新規顧客」

×「朝の時間を有効に使いたい」
○「朝活」

×「ドラフトで8球団から1位指名される」
○「ドラ1 8球団」

×「ストレスを減らして心を安定させたい」
○「ストレス対策」

短く、そして具体的に

 言葉は、ただ短いだけでは不十分です。短い言葉に「具体性」というエッセンスを加えることが大切です。

 名詞だけで終わらせず、そこに「動き」を添えると、それはそのまま「行動」へと繋がります。

例:
「売上」 → 「売上UP」
「運動」 → 「毎日歩く」

 また、同じ意味でも言葉の選び方ひとつで印象は変わります。

・経費削減
・コスト削減
・コストダウン

 自分が最もピンとくる、しっくりくる言葉を丁寧に選んでみてください。

数字を入れる

 フレーズの中に「数字」を入れるだけで、内容は一気に具体的になります。

・日付を入れる
「痩せる」 → 「7月までに痩せる」

・数値を設定する
「マラソンに出る」 → 「5キロ完走」

・量を決める
「水を飲む」 → 「1日2L」

・期限+数値+行動を組み合わせる
「痩せる」 → 「7月までに3キロ減」

 また、行動が見える言葉にすることも重要です。

×「実家に行く」

×「月に2回 実家に行く」

○「月2回 実家」

実現できる言葉にする

 あまりに大きすぎる目標は、かえって足を止めてしまいます。「少し頑張れば手が届くこと」を書き込むことで、体は自然と動き出します。

 長い文章を短いフレーズに凝縮する作業は、意外と楽しいものです。それは、これからの自分の未来を思い描き、自分自身と深く向き合う時間でもあります。

 良いフレーズを思いついた瞬間、不思議ともうそれが実現できたような、晴れやかな気持ちになるはずです。短く、具体的に書く。その瞬間に、あなたの思考は確かな「行動」へと変わっていくのです。

シソーラスで言葉を広げる

 短いフレーズに、自らの思いを込める。それは、一文字ずつ丁寧に言葉を紡ぎ出す作業です。納得のいくフレーズが生まれたとき、不思議とその行動はすでに達成されたかのような、前向きな気持ちが湧いてきます。言葉には、それほど強いパワーが宿っているのです。

 ただ、いざフレーズを書き込もうとすると、意外な壁にぶつかることがあります。漢字が思い出せないのです。普段、パソコンやスマホの変換機能に頼っているわたしたちは、漢字を「イメージ」として覚えていても、手書きしようとすると細部が抜け落ちてしまいがちです。

 そんなとき、迷わずスマホで検索してください。右手にペンを持ち、左手にスマホ。そんな光景をよく見かけますが、それでよいのです。今の時代、スマホを一切使わずに考えるという選択は、あまり現実的ではありません。

 さらに、スマホにはもう一つ便利な活用法があります。「シソーラス」の利用です。

 シソーラスとは、一般に「類語辞典」と呼ばれるもので、似た意味の言葉や、関連する言葉を体系的に集めた辞書のことです。

 たとえば「うれしい」という言葉一つをとっても、「楽しい」「喜ばしい」「幸せ」「心が弾む」「感動する」といった、多彩な表現が存在します。それらを一堂に示してくれるシソーラスは、フレーズを練り上げる際の心強い味方となります。実は、わたし自身もしばしば活用している、おすすめの道具です。

AIで埋めた9マスでいいのか

 そして、これからの時代、スマホといえばAI(人工知能)の存在を無視することはできません。AIに指示を出せば、それこそ数秒のうちに81すべてのマスが完璧な言葉で埋め尽くされることでしょう。

 しかし、少し立ち止まって考えてみてください。そのようにして機械が自動生成した81マスの計画を、あなたは果たして自分事として捉え、本気で実行に移せるでしょうか。

 誰にでも代わりが務まる効率化は、AIに任せてもよいかもしれません。しかし、少なくとも「自分自身のこれからのこと」を考えるプロセスだけは、どうか自分の手で行ってほしい。わたしは切にそう願っています。

 シソーラスやAIを、自らの思考を広げるための「道具」として賢く使うのは大いに結構です。けれど、最後に言葉を選び、マスの中に自分の手で書き込むのは、他ならぬあなた自身でなければなりません。その一文字一文字の重みが、あなたを明日への行動へと突き動かす原動力になるのです。

一度にすべてのマスを埋めなくてOK

 9マスを前にして、最初からすべてのマスを埋め尽くそうと意気込む必要はありません。空いているマスが残っていても、全くかまわないのです。

 書いている途中でペンを止めても大丈夫です。むしろ、あえて空白を残しておくことで、不思議な現象が起こり始めます。道を歩いているとき、お風呂に浸かっているとき、あるいはトイレに入っているときなど、ふとした瞬間に頭の中にあの「9マス」がふわりと浮かび上がることがあります。すると、空いていたはずのマスに、欲しかったアイデアがすっと降りてくることがあるのです。

 空白があることは、決して悪いことではありません。それは、あなたの脳が答えを探し続けている証拠でもあるからです。

 ……そうは言っても、最後の1マスが埋まらないときは、なかなか気になるものですが。

字はきたなくてOK

 9マスに書き込む字は、決して上手である必要はありません。人に見せるためのものではないのですから、自分自身で読めさえすれば、それで十分です。

 とはいえ、わたし自身、自分の書いた字が後から読めなくなってしまい、困ったことが何度かあります。不思議なもので、思い出せなくなったフレーズほど「ものすごく良いアイデアだったはずだ」と思えてしまい、悔しい思いをするものです。ですから、上手でなくとも、丁寧でなくともかまいません。「後から自分が判別できる程度」に書き留めておいてください。

 頭の中にあるぼんやりとした輪郭を、言葉にする。そして、それを文字として紙に定着させる。思いを言語化したその瞬間から、「自分の理想に近づく行動」はすでに始まっています。

 頭の中に留まっているうちは、それはまだ「妄想」にすぎません。しかし、頭の中にあるものを紙に書き出したとき、それは「理想」へと進化します。  「書く」という行為は、夢を叶え、目標を達成するための、最も確実で尊い第一歩なのです

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9マスの使い方(3)目的と目標と計画

目的と目標の違い

「目的」と「目標」は似ているようでいて、その役割は全く異なります。

例えばスポーツにおいて、「目標」が「試合に勝つこと」だとすれば、「目的」は「スポーツを通じた人間形成」や「社会に貢献できる人材の育成」であるはずです。

これを英語のフレームワークで考えるとより明快になります。

•目的=WHY(なぜやるのか)

•目標=WHAT(何を達成するのか)

•計画=HOW(どうやって行うのか)

「目的(WHY)」があり、それを具体化した「目標(WHAT)」があり、その先に「計画(HOW)」が存在します。

目標を達成するための計画は、状況に応じて柔軟に変えてもよいでしょう。しかし、どの計画が最適かを判断する際には、自分自身や組織の「目的・信念」と照らし合わせ、吟味する必要があります。そうでなければ、流行や合理性、あるいは目先の「結果」だけに囚われ、本当に大切な「目的(なぜそれをするのか?)」を見失ってしまうからです。

ラグビー日本代表の意思決定

ラグビー日本代表の活躍からは、学ぶべきことがたくさんあります。その一つは「目標設定がいかに大事であるか」、そして「目的・目標・計画」が明確であることの強さです。

ラグビー日本代表の目的は、「歴史を変える」「愛するラグビーを人々に愛されるスポーツにする」ことでした。

それまでは世界から「日本人にはラグビーは無理だ」「日本は100年たっても、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、イングランドの世界4強には勝てない」というレッテルを貼られていました。当時のヘッドコーチ、エディー・ジョーンズ氏はこう言いました。「君たち日本代表は、なんのために存在するのか。世界中が日本人はラグビーができない、ラグビーは無理だと思っている。その価値観を変えるために君たちが存在するんだ」。つまり、「日本人にもラグビーができることを証明する」ということを、明確な目的に据えたのです。

その目的の下、チームは1日5回のハードな練習を、年間で通算173日も続けました。とんでもなくハードだったんですけど、キツいときに誰かが「歴史を変えるのは誰なんだ!」と叫ぶと、みんなが「俺たちだ!」と応えて自らを奮い立たせたといいます。明確な目的が、この「世界一のハードワーク」を支えたのです。

エディー氏は「歴史を変える」という目的を達成するために、「ワールドカップのベスト8入り」という高い目標を設定しました。

その4年後、チームはジェイミー・ジョセフ氏の体制へと移行しましたが、選手たちの間で「目的」はしっかりと共有され続けていました。

目的(WHY)は「歴史を変える」

目標(WHAT)は「W杯8強入り」

ジェイミーHCの考えた計画(HOW)は

・日本の文化を知る

・日本の選手を知る

・相手よりも準備する

・スクラム、ラインアウトのセットプレーを重視

・個々の成長

・ハードな練習とハードな試合

・徹底的にフィジカルを鍛える

・スーパーラグビー参戦でキツイ環境を経験

そして、チームの合言葉、スローガンは「ONE TEAM」でした。

【日本代表の目標の9マス】

2015年のW杯、南アフリカ戦で、世界を驚かせたあの逆転劇を思い出してください。「引き分けを狙うか、逆転勝利を狙うか」という究極の選択を迫られた場面です。

ピッチの上で、選手たちはハドルを組んで声を掛け合いました。

「歴史変えるの誰だよ!」

「俺たちだよ!」

「引き分けじゃ歴史は変わらねえよ!」

「よし、じゃあスクラムだ。トライして勝つ!」

チームで目的と目標が明確だったからこそ、あの土壇場で迷いなく、最高のパフォーマンスを発揮できたのです。そして、彼らはついに自分たちの手で、目標を達成しました。

バスケの名将トム・ホーバスの目標設定

スポーツの例ばかりで申し訳ありませんが、2021年の東京五輪でバスケットボール女子日本代表を見事銀メダルに導いたトム・ホーバス氏は、目標設定について次のように語っています。

「すぐに達成できてしまうような、低く簡単な目標はNG」「目標を大きく持たなければ、何事も成し得ない」「目標は現実的であり、きちんと力を発揮すれば達成できる位置に定める」。

トム・ホーバス氏は、その後男子代表チームの監督に就任し、2023年のW杯で見事アジア一位となり、五輪への自力出場を決めました。それまで誰も成し遂げられなかった高い目標を、彼は「目的」を見失わずに掲げ、一つひとつ達成していったのです。

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【コラム】サンドウィッチマンの「SDGsな9マス」

お笑いコンビのサンドウィッチマン、伊達さんと富澤さんの二人が、テレビ番組で「ダイエット」をテーマにした9マスの活用法を解説(?)していました。爆笑を誘いながらも、9マスを埋める際のポイントが鋭く押さえられていたのは、流石というほかありません。

 そのやり取りの一部を紹介させてください。

伊達:「うーん、難しいな……」

富澤:「何やってんの?」

伊達:「あ、お疲れ。今さ、あの『マンダラなんちゃら』っていうのをやってんのよ」

富澤:「なんだよ、マンダラなんちゃらって」

伊達:「あの、ほら。大谷翔平選手が高校時代にこれやってたっていうやつ」

富澤:「あー、目標達成のために書くやつね」

 9マスの真ん中のマスには、「-10kg」と大きく書かれています。

 

伊達:「そうそうそう。これで俺、ダイエットをしたいのよ」

富澤:「ダイエット、いいじゃん」

伊達:「で、今具体的に書いてみたんだけど、1つ浮かばないんだよね。あと1つ、足りないんだよ」

富澤:「1つ?」

 最後の1マスがどうしても思い浮かばない。これは9マス実践者にとっての「あるある」です。

伊達:「うん。何か無いかね、ダイエットに効くやつ」

富澤:「ダイエットだったら、プロテイン飲むとかいいんじゃない?」

伊達:「あ、プロテイン。いいね、効きそうだ。プロテインと……よし、これで全部埋まった! できた! これでマイナス10キロいけるんじゃないかな」

富澤:「……どんな感じ?」

 伊達さんの9マスは、全てのマスが埋まりました。しかし、その中身はあまりにストイックすぎるプランでした。ここから、富澤さんによる検証が始まります。

富澤:「あのさ、ちょっと伊達さん。一回冷静になって考えてもらいたいんだけど」

伊達:「俺は冷静だよ、いつも」

富澤:「これさ、毎日できるか? マラソン10キロ」

伊達:「……(沈黙)考えられねえ。無理だよね」

富澤:「びっくりしたでしょ、今自分で見て」

伊達:「びっくりした。マラソン10キロはちょっと難しいな。冷静になったら、毎日は絶対に無理だわ」

自分に優しすぎる「SDGs」なプランへ

富澤:「もっと自分に優しく、持続可能な『SDGs』なプランにしたほうがいいよ」

伊達:「あー、SDGsな。続けないと意味ないもんね。どうしようか、じゃあこのマラソン10キロ」

 この「持続可能なSDGsなプラン」とは、まさに本質を言い当てた名言です。

富澤:「変えていったほうがいいだろ。これ、変えよう」

伊達:「変える。マラソンっていうのがちょっとな……」

富澤:「難しいだろ」

伊達:「散歩でいいんじゃない?」

富澤:「散歩にしよう。散歩だったらできるもんね」

伊達:「散歩、10分。散歩10分でいい? ありがたい。散歩10分ね」

伊達:「……じゃあ水泳2時間は?」

富澤:「水泳2時間、これはもう風呂でいいでしょ」

伊達:「一緒だもんね、水の中だから」

富澤:「そうだよ、これ風呂だよ」

伊達:「風呂な。風呂2分でいいかな」

富澤:「いいよ、2分で」

伊達:「腕立て・スクワット100回ずつっていうのも……」

富澤:「これ、一桁でいいんじゃない? 1回」

伊達:「1回でいい? 助かるー! 続けていかなきゃいけないからね。腕立て・スクワット1回ずつ、と。食事はどうしようかな、夜9時までっていうのも……」

富澤:「9時までは難しいね」

伊達:「12時……いいの? あ、でも12時まで仕事あるもんな」

富澤:「あるよ。深夜2時だ」

伊達:「深夜2時までいいんですか!? ありがとうございます。食事は深夜2時まで」

伊達:「でお菓子なんだけど、これ、ごめん。食べちゃうのよ」

富澤:「食うだろ。もう『食べる』でいいよ」

伊達:「食べていいのね? ありがとうございます。じゃあ、『食べる』にするね」

伊達:「プロテインって、これどこで売ってるの?」

富澤:「わかんないよね。これはだから、プリンでいいんじゃない?」

伊達:「プリンでいい!? やったー! じゃあ毎日プリン食える! コンビニで売ってる?」

富澤:「売ってる売ってる」

伊達:「じゃあプリンにするわ。これで、マイナス10キロ。……って、なるか、こんなもんお前!」

富澤:「ん? プラス10キロになるんじゃない?」

伊達:「ちょっと甘やかしすぎた……甘やかしすぎも大概にしなきゃいけないな」

 

この二人のやり取りには、私たちが9マスを書く際に陥りがちな「二つの極端」が鮮やかに示されています。

 

一つは「ストイックすぎると挫折する」という伊達さんの初期案です。理想を追いすぎると、心と体が悲鳴を上げ、数日も持ちません。

もう一つは「甘すぎると結果が出ない」という修正案です。これでは変化は起きません。

この両極端を客観的に眺めることで、読者は「自分にとってのちょうど良いSDGs(持続可能)なライン」を探そうという気持ちになれるはずです。

9マスには、背伸びしすぎず、それでいて心地よい緊張感を持って「これなら続けられる」と思える計画を書くのが正解です。サンドウィッチマンのお二人、素晴らしい教訓をありがとうございました。

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9マスの使い方(4)目9マスの書く順番

 正方形の3×3、合計9つのマスは、どこから書き始めてもかまいません。左上からでも、一番下のマスからでも自由です。どのマスからペンを動かしても、9マスの持つパワーは等しく働きます。

 とはいえ、「自由にどうぞ」と言われると、かえって迷ってしまうのが人間というものです。そこで、わたしのこれまでの経験から、おすすめの「書き順」を一つご提案します。

【図 9マスの書く順番の絵】

「の」の字に書く

 まず、まん中のマスに「テーマ」を書きます。テーマとは、これから自分の頭で考えたい対象のことです。このテーマの設定によって、まわりのマスに書き込まれる内容は刻々と変化していきます。

 9マスは、まん中に書くフレーズひとつで、さまざまなツールへとその姿を変えます。

 まん中に「夢」と書けば、まわりのマスには「夢を叶えるために何をすべきか」という思索が広がります。

 まん中に「目標」と書けば、まわりは「計画」を練るためのシートになり、「問題」と書けば、その「解決策」を探し出すための強力なツールになります。

 あるいは、まん中に「今日の日付」を書けば、その日にやるべきことを書き出すToDoリストになりますし、夜に書けば一日の振り返りや日記にもなります。

 同じ9マスでも、中心の言葉ひとつで、議事録にも、セミナーのメモにも、スピーチの構成案にも、商談前のヒアリングシートにもなる。まさに変幻自在なツールなのです。

 まん中にテーマを書き込んだら、そこから、ひらがなの「の」を描くような順序でマスを埋めていきます。まん中から一歩踏み出して下のマスへ進み、そこから時計回りにぐるりと巡って、最後は右下のマスで締めくくります。

 もちろん、これが絶対のルールではありません。ただ、最初のうちはこの「の」の字の順序で書いてみることをおすすめします。

 初めて3×3の9マスを使う方の多くは、本を読むときのように左上から右へと書き始めます。もちろんこれでもOKです。ただ、一度だけでいいので、まん中から始めて、次は「下のマス」に書いてみてください。

 これほど単純なことでも、使い慣れた習慣を変えるのは意外と難しいものです。気づくと左上から書いてしまっている自分に苦笑することもあるでしょう。それでも大丈夫。何度も言うようですが、決まったルールはないのですから。

 そして、もう一つ、上級者向けの書き方があります。

 それは、まずまわりのマスから思いつくままに書き始め、最後にまん中を埋めるという方法です。まわりを埋めていくうちに、「ああ、わたしが本当に考えたかった中心(テーマ)はこれだったのか!」と気づかされることがあります。

 テーマは、最初から決まっているとは限りません。考え、書き進めるなかで、あとから真のテーマが見えてくることもある。これもまた、9マス思考の醍醐味なのです。

【図 「の」の字に書く絵】

なぜ「の」の字なのか

  9マスの書き順がなぜ「の」の字なのか。その理由は、ルーツである金剛界マンダラの配置図にあります。

 伝統的なマンダラには東西南北の方位が定められており、金剛界マンダラでは、下側が「東」、左側が「南」、上側が「西」、右側が「北」を指します。

 万物の始まりは、太陽が昇る「東」から。ゆえに、まん中の次に書き始める場所は、東の方角にあたる「真下のマス」がふさわしいと考えられました。そこから時計回りに巡ることで、ひらがなの「の」を描くような、理にかなった心地よいリズムが生まれたのです。

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9マスの使い方(5)パワースポットに書く

 3×3の9マスには、思考のエネルギーが特に集中する「パワースポット」が存在します。

 具体的には、まん中のマス、そしてその上下左右に位置する計5つの場所です。「なぜ、ただの四角い枠にそんな力が宿るのか」と不思議に思われるかもしれません。しかし、その理由は、この形の原型であるマンダラの構造を紐解くと、驚くほど明快に見えてきます。

 マンダラという高度な情報システムにおいて、中心には宇宙の根本である大日如来が座し、その東西南北を四体の如来が守護しています。1200年も前から、この「十字の形」こそが、世界を支える最も重要な構造だと考えられてきたのです。

金剛界マンダラにおける五智如来(ごちにょらい)の配置は、以下の通りです。

【まん中】   大日如来(だいにちにょらい)

【まん中下(東)】阿閦如来(あしゅくにょらい)

【まん中左(南)】宝生如来(ほうしょうにょらい)

【まん中上(西)】阿弥陀如来(あみだにょらい)

【まん中右(北)】不空成就如来(ふくうじょうじゅにょらい)

 わたしは、この重要な如来たちが座す5つの場所を「パワースポット」と呼んでいます。大切なキーワードや、思考の核となるアイデア、迷ったときや、絶対に外せないアイデアがあるときは、ぜひこのパワースポットを意識して書き込んでみてください。

【図 パワースポットの図】

9マスでひらめきを待つ

 アイデアが欲しいとき。何らかの気づきや、現状を打破する突破口が欲しいとき。まずは9マスを用意し、頭の中にあるモヤモヤとしたものをすべて書き出してみてください。

 今、気になっていることを、1つのマスに1つずつ埋めていく。そしてすべてを書き終えたら、あえて何もせず、ただ全体をぼんやりと眺めてみるのです。

 すぐに答えを出そうと焦る必要はありません。9マス全体を、静かに見つめる。ただそれだけで十分です。

 マンダラとは、深遠な教え(文字)を図像として表したツールです。情報が文字から「図」へと置き換わることで、わたしたちの脳の働き方も劇的に変化します。

 バラバラだった言葉を9マスの構造、つまりマンダラの形式に配置し直すと、全体を一度に俯瞰できるようになります。すると、個別のマス同士が響き合い、思わぬ「関係性」が視覚的に浮かび上がってきます。そこから生まれる新しいアイデアや気づきは、決して偶然の産物ではありません。マンダラの持つ独自の構造が、あなたの思考を深奥へと動かしているのです。

 書き順は、どのような方法でもかまいません。「の」の字の順序を守っても、あるいは思いつくまま自由に埋めてもよいのです。

 最も大切なのは、自らの頭で考えるという行為そのものです。9マスには、確固たる「中心」があります。中心から外側へと広がり、また中心へと立ち返る。その螺旋のような思考の往復の中で、あなたの考えは成熟し、本質へと近づいていくのです。

【図 ひらめきを待つ図】

9マスは自由な道具

 9マスを使いこなせるようになってくると、書く順番は自然とあなたらしいスタイルへと進化していきます。

 最初は「の」の字の順序を守ったり、パワースポットを意識したりするのも良いでしょう。けれど、やがて自分にとって最も心地よく、思考がスムーズに流れるやり方が見つかるはずです。

 あえて1つのマスを空けたままにしておき、そこにひらめきが降りてくるのをじっと待つ――そんな使い方も素晴らしいものです。

 9マスの書き順に、縛られるべき特別なルールなどありません。あるのは、ただ一つ、「自分の頭で考える」という姿勢だけです。

 9マスは、揺るぎない「型(フォーマット)」でありながら、どこまでも「自由な道具(ツール)」です。使い続けるうちに、あなただけの書き方が、あなただけのマンダラとして完成されていくでしょう。

 考えることは、本来、自由で楽しいことです。その原点だけは、どうか忘れないでください。

始めれば書ける

 「書く」という行為において、最も困難なのは「最初の一歩を踏み出すこと」です。

 真っさらな白紙を前にして、何か重要なことを書こうと気負えば気負うほど、ペン先は動かなくなってしまいます。

 そこで、9マスの出番です。

 あらかじめ引かれた正方形の枠線が、書くための「きっかけ」をあなたに与えてくれます。埋めるべき場所が決まっているからこそ、わたしたちは迷いなく最初の一文字を置くことができるのです。  さあ、まずは深く考えすぎず、9マスの中心に何か一つ、言葉を書き込んでみてください。あなたの新しい思考の旅は、そこから始まります。

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【コラム】おんあぼきゃ

 「おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まに はんどま じんばら はらばりたや うん」

 「光明真言(こうみょうしんごん)」という真言があります。これを唱えると、自分の後ろに大日如来が現れ、抱えている厄介ごとをすべて解き放ってくれるといいます。

 仏教の知恵を、目に見える形にした象徴の一つが「仏像」です。マンダラに描かれている無数の仏たちは、単なる装飾ではありません。仏教の複雑な知恵を視覚的に表現したものなのです。仏像には、大きく分けて四つの階層があります。

如来(にょらい)

 すでに悟りを開いた、最も位の高い仏です。釈迦如来や阿弥陀如来などが知られています。装飾はほとんどなく、簡素な衣をまとっただけの清らかな姿が特徴です。

菩薩(ぼさつ)

 自ら悟りを目指しながら、人々を救うために修行を続けている仏です。観音菩薩や地蔵菩薩が代表的です。慈悲の心で人々を救うため、きらびやかな宝冠や装飾品を身につけた姿で表されます。

明王(みょうおう)

 如来の命を受け、教えに従わない者や迷いの深い者を、怒りの表情で正しい道へと導く仏です。不動明王がその代表であり、厳しさの中に深い慈悲を秘めています。

天部(てんぶ)

 仏の教えを守る守護神です。梵天や帝釈天、四天王などがこれにあたります。もともとは古代インドの神々でしたが、仏教の守護者として取り入れられました。

 マンダラには、これらの仏たちが極めて緻密な秩序をもって配置されています。中心には大日如来などの「如来」が座し、その周囲を「菩薩」や「明王」「天部」が取り囲む。その配置そのものが、仏の世界の構造を表現しているのです。

 仏教では、仏の教えは無数にあるといわれます。その膨大な数を表す言葉が「八万四千(はちまんしせん)」です。これは具体的な数というより、「数えきれないほど多い」「あらゆるもの」を意味する象徴的な数字です。

 人間が抱える「八万四千の煩悩」に対し、それを解決するための「八万四千の法門(教え)」がある。マンダラに描かれる無数の仏たちは、この広大無辺な知恵の世界をわたしたちに示してくれています。

 三浦綾子さんの名作『塩狩峠』の冒頭に、象徴的な場面があります。

 主人公の信夫は、2歳年下の友人・虎雄とともに自宅の物置の屋根に腹ばいになり、日なたぼっこをしていました。やがて二人は「空の向こうに何があるか」を巡って言い合いになります。

(以下引用)

「あっちだよ、空は」

 信夫はゆずらない。

「うそだ! 空の向こうだ」

 二人はいつしか自分たちがどこにいるのか忘れていた。二人はにらみ合うようにして物置の屋根の上に立っていた。

「うそだったら!」

 虎雄が信夫の胸をついた。信夫は体の重心を失ってよろけた。

「ああっ!」

 悲鳴は二人の口からあがった。

(しまった!)

 虎雄が思った時、もんどりうって信夫は地上に落ちていた。

 しかし信夫は幸運だった。その日はトセが布団の皮をとって、古綿をゴザの上に一ぱいに干してあった。信夫はその上に落ちたのである。まっさかさまにころげ落ちたと思ったのに、打ったのは足首であった。

(引用終わり)

 仏教では、わたしたちは「八万四千の菩薩」に守られていると説かれます。困りごとが生じると、そのテーマを司る菩薩が直ちに救済にあたるというのです。先に紹介した「光明真言」は、いわばそのすべての菩薩を一斉に呼び起こすための号令のような真言です。

 とはいえ、切羽詰まった瞬間に「オン アボキャ……」と三十六文字の真言を正確に唱えるのは、至難の業でしょう。

 そこで、さらなる象徴的な真言があります。密教の頂点であり、すべての仏の根源とされる大日如来。金剛界マンダラの中心に座し、宇宙の構造そのものを体現するこの仏を表す真言が「アビラウンケン」です。これを唱えれば、大日如来の救済にあずかれると伝えられています。

 けれど、本当の緊急時には、その6文字さえも出てこないのが人間です。

 そんなとき、人は無意識にこう叫びます。

「あ!」

 

 仏教において、「あ(阿)」は万物のはじまりを表す音とされています。すべての存在の根源を示す、宇宙最初の一音。ですから「あ」と発したその瞬間、あなたの内側にある八万四千の可能性が目を覚ます――。そう考えることもできるのではないでしょうか。

 もしこのとき、信夫くんが「えぇ!」と叫んでいたとしたら、この物語の続きはどうなっていたでしょうか。綿の上に落ちるという「救い」は、果たして訪れたのでしょうか。

道路標識に「あっ!」

神奈川県川崎市幸区では、かつて交通事故が相次いでいた場所に、2018年、路面に大きく「あっ!」という文字を12か所にわたって表示しました。「インパクトのある表示」によって、ドライバーの注意を瞬時に促そうという試みです。

 同じように宮崎県の道路にも、思わず目を引く同様の表示が登場しました。路面に大書された「あっ!」の文字。その目的は、交通事故の防止です。地元の教育委員会が、以前から危険性が指摘されていた通学路の安全対策として、この導入を決めたそうです。

 川崎市におけるその後の結果は、驚くべきものでした。表示を設置する前の5年間で16件発生していた交通事故が、表示後の5年間では6件へと大幅に減少したのです。

 これほど劇的な効果について、誰もそのようなことは言いませんが、わたしはひそかにこう思っています。

「あ!」という一音が発せられた瞬間、やはり大日如来が現場へ急行し、人々を難から救い出したのではないか、と。

【図 如来、菩薩の三角錐の図】
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歩くと、ひらめく。M9Shoes

歩くと、ひらめく。M9Shoes

歩けば歩くほど、アイデアが降りてくる。

駅までの15分。
ふと、いいアイデアが浮かぶことはありませんか。

M9Shoesは、そんな「ひらめきの瞬間」を、能動的に生み出すために生まれました。

履いて歩くだけで、思考が整い、
どこからともなくアイデアが降りてきます。

M9Shoesは、アイデアを引き出すためのツールです。

特徴

  • 履いて歩くだけで、アイデアが浮かびます
  • 靴底に、ひらめきを生む工夫があります
  • カンガルーレザーを使用し、履き心地にこだわりました

どうして歩いているときに、いいアイデアが思い浮かぶのか?

いいアイデアが浮かぶ場所


4B三上+Kとは何か

 「4B」とは、『スウェーデン式アイデア・ブック』(フレドリック・ヘレーン著)で紹介されている、良いアイデアが生まれる場所のことです。お酒を呑むバー(Bars)、お風呂のバスルーム(Bathrooms)、乗り物のバス(Buses)、ベッド(Beds)を指します。この本は正方形です。やはり、正方形とアイデアには、どこか関係があるのかもしれません。

 「三上(さんじょう)」は、今から約千年前、中国・北宋時代の思想家、欧陽脩(おうようしゅう)が挙げた、ひらめきが生まれる場所に由来します。「鞍上・枕上・厠上(あんじょう・ちんじょう・しじょう)」の三つです。鞍上は馬の上、つまり移動中。枕上はベッドの中。厠上はトイレです。洋の東西を問わず、人は昔から、似たような場所でアイデアを得てきたのかもしれません。だから、トイレでスマートフォンを見るのは、少しもったいない。寝る前にスマホの画面を眺め続けるのも、もったいない。移動中にずっとスマホを見ているのも、惜しい気がします。どうやら、いいアイデアは、一人でいるとき、あるいは単純な作業に集中しているときに訪れるようです。

 さらに、Amazonの創業者であるジェフ・ベゾス氏は、「一日の中でいちばんセクシーな時間だ」と語り、日常の習慣として毎晩、必ず自分で食器を洗うことで知られています。それは、頭を空っぽにする時間であり、思考を整理する時間であり、静かに集中する時間でもあります。

 Microsoftの創業者であるビル・ゲイツ氏もまた、「夕食後に皿洗いをする習慣がある」と語っています。皿洗いは、単純な作業の中で考えが整理され、一日の切り替えとなり、家族との時間の一部にもなるといいます。皿を洗う。手を動かす。何も考えない。こうした単純な作業の時間は、実は、思考が深まる時間のようです。そこで、キッチン(Kitchen)の「K」を加え、いいアイデアが浮かぶ場所を「4B三上+K」と呼ぶことにしました。

ひらめきは、メモできない場所に突然やってくる

 アイデアは、こうした日常の「ふとした瞬間」に突然やってきます。

 実際、アルキメデスは、お風呂の中で浮力の原理を発見しました。アルベルト・アインシュタインは、ひげ剃りの最中によくアイデアが浮かんだそうです。さらに、宇多田ヒカルさんは「歩いているときに曲が浮かんでくる」と語り、『超整理法』の野口悠紀雄氏も、「仕事を続けている限り、どこでもアイデアは生まれる」と述べています。アイデアとは、とんでもないときに、脈絡もなく現れるものなのかもしれません。しかし、これらの場所は、どれも「メモを取りにくい場所」でもあります。せっかく思いついたことも、そのままではすぐに消えてしまう。アイデアの逃げ足は、非常に速いのです。だからこそ、すぐに書き留める。そのための「メモ」が大切になります。

ノートに書くという習慣

 メモの方法は人それぞれですが、付箋や広告の裏紙、バーのコースターや紙ナプキンなどは、なくなりやすいものです。アイデアをキャッチするためのメモには、きちんと綴じられた「ノート」が、最も確実です。わたし自身も、家から駅まで歩いている途中に、よくアイデアが浮かびます。しかし、「駅に着いたら書こう」と思った瞬間に、忘れてしまいます。「覚えているだろう」は、大きな間違いです。覚えているのは、「何かいいことを思いついた」という感覚だけで、肝心のアイデアは消えてしまっています。だから、浮かんだ瞬間に書く。ノート(メモ帳)に書く。これが何より重要です。

何もないところに、アイデアは現れない

 野口悠紀雄氏は、こうも述べています。「歩いているときこそ、創造的な活動をしている。だから、歩く前に問題を頭の中に入れておくことが大切である。机の上では、良いアイデアは浮かばない。体を動かすことで、頭の働きが活発になる。」何もないところに、アイデアは現れません。問題を考えているときにこそ、現れるのです。だから、あらかじめ問題を頭の中に入れておく。

アイデアの逃げ足はとても速い

 アイデアは、とんでもないときに、脈絡もなく現れます。そして、メモを取りにくい場所で現れます。それが、「4B三上+K」です。浮かんだアイデアは、すぐに消えます。逃げ足は、非常に速い。人間は、自分が思っている以上に、さまざまなことを考えています。ただ、それを捉えきれずに、消してしまっているだけなのです。だからこそ、メモをする。付箋では残らない。紙切れでは続かない。裏紙ではつながらない。ノートに書く。誰でも、すぐに始めることができます。きっと、人生はより豊かになります。

もう一つのB、床屋

 アイデアというものは、少し意地悪です。メモできない場所に限って、現れます。実は、もう一つの「B」があります。Barber(床屋)です。髪を触られると、とても気持ちがいい。規則正しいハサミの音も、心地よいリズムを刻みます。こういうときに、ふっとアイデアがやってきます。しかし、理髪店ではケープを羽織り、両手がふさがっています。メモができません。散髪が終わるまで、覚えていられるでしょうか。

アイデアをキャッチする

 「逃がした魚は大きい」と言いますが、逃したアイデアも、きっと良いものだったはずです。新しいアイデア、気づき、発見、ひらめきが欲しいとき、4B三上+Kの場に身を置けばいいのです。たとえば、息抜きに散歩をする。これも、とても効果的です。そのとき、必ずノートとペンを持ってください。何度も言うようですが、アイデアの逃げ足は、とても速い。「帰ってから書こう」と思った瞬間に、もう消え始めています。思い出せな。そんな経験は、誰にでもあるはずです。だから、ノートとペンは必携です。

 歩いているときにアイデアが浮かぶことを知っている人は、考えに行き詰まったときや、新しい発想がほしいときに散歩する、自分の散歩コースを持っています。そのコースには、ひとりになれる喫茶店があったりもします。京都の哲学の道や、学校のまわりにこうした小道が多いのも、先人たちの智恵なのかもしれません。そして、アイデアの逃げ足はとても速い。だから私は、いつも胸ポケットに青いペンとM9notesのポケットサイズを入れています。

秘密は靴底にあり。

秘密は靴底にあり。

靴底にある正方形の3×3、9マス。
それが、あなたの頭に新しいアイデア、気づき、発見、そしてひらめきを起こします。

アイデアが欲しいときは、M9Shoesを履くだけ。

浮かんだアイデアは、M9notesでキャッチすることをお忘れなく。

ご注文について

M9Shoesは受注生産となっております。
良いアイデアがキャッチできない場合でも、クレームはお受けできません。
また、返品はお受けしておりません。
ひらめきには個人差があります。

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メモはノートにとる

今回のテーマは「メモはノートにとる」。
改めて、この大切さについてお話しします。

まず、「4B3上+K」という“いいアイデアが浮かぶ場所”についてご紹介します。
「4B」とは、『スウェーデン式 アイデア・ブック』で紹介されている、良いアイデアが生まれる場所のことです。この本は正方形で、4Bに関するページは青色になっています。やはり、正方形とアイデアにはどこか関係があるのかもしれませんね。

「三上(さんじょう)」は、今から約千年前、中国北宋時代の思想家・欧陽脩(おうようしゅう)が挙げた、ひらめきが生まれる場所——「鞍上、枕上、厠上(あんじょう、ちんじょう、しじょう)」に由来します。

西洋は4B、東洋は三上。それぞれ“ひらめきが生まれる場所”を指します。そして、Amazon社を創業したジェフ・ベゾス氏やMicrosoft社のビル・ゲイツ氏が「キッチンで皿洗いをする習慣」を持っている、というエピソードを知り、「K=キッチン」を加え、「4B3+K」というフレームワークになりました。

具体的には、
バス(お風呂)
トイレ
ベッド(寝ているとき)
乗り物(馬の上、バスなど)
歩いているとき
ひとりでお酒を飲んでいるとき
さらに「K」はキッチン、皿洗いなどの単純作業中

こうした日常の“ふとした瞬間”に、アイデアは突然やってきます。

実際、アルキメデスはお風呂の中で浮力の原理を発見しました。
シンガーソングライターの宇多田ヒカルさんは、「歩いているときに曲が浮かんでくる」と語っています。
『超整理法』の野口悠紀雄教授も、「仕事を続けている限り、どこでもアイデアは生まれる。散歩中、寝る前や起きたとき、風呂の中でも」と述べています。

しかし、これらの場所はどれも「メモを取りにくい場所」でもあります。
せっかく思いついたことも、浮かんだアイデアも、すぐ消えてしまう。
「アイデアの逃げ足は非常に速い」のです。
だからこそ、“メモ”が大事。

メモの方法は人それぞれですが、付箋や広告の裏紙はなくなりやすい。
きちんと綴じられた「ノート」がベストです。ノートはなくなりにくいからです。
その中でも、9マスノート『M9notes』は特におすすめ。14cm×9cmのポケットサイズ、丈夫な綴じ、書きやすい紙質と罫線が特徴です。

さらに、青色のペンでメモを書くのが効果的です。
クリーム色の紙に青いインクが映え、アイデアがどんどん広がっていきます。

私自身も、家から駅まで歩いている途中にアイデアが浮かぶことが多いのですが、「駅に着いたらメモしよう」と思っても、いざ書こうとすると何を思いついたか忘れてしまうことがよくあります。
「覚えているだろう」は大きな間違い。
覚えているのは「何か良いアイデアを思いついた」という記憶だけで、アイデアは消えてしまっています。

だから、浮かんだアイデアはすぐにメモを取り、捕まえることが重要です。

「歩いているときこそ、創造的な活動をしているもの。だから歩く前に問題を詰め込んでおくことが大切です。
机の上では良いアイデアは浮かばない。体を動かせば、頭の働きが活発になります。歩くことは、脳がいきいき働く時間」と野口教授も述べています。

「アイデア」を9マスでまとめました。
真ん中のマスは「アイデア」です。
真ん中から「の」の字を書くように進めます。

「(頭の中に)何もないとき、突然(アイデアは)現れない」
「問題を考えているときに(アイデアは)現れる」
「問題を(頭の中に)詰め込んでおく」

「(アイデアは)とんでもないとき脈略もなく現れる」
「(アイデアは)メモを取りにくい場所(で現れる)」
「4B三上+K」

「浮かんだアイデアはすぐに消える」
「アイデアの逃げ足は非常に速い」
「人間を、思ったよりもいろんなことを考えているものだ。それが捉えられずに消えてしまっているだけである。作業にとりかかっているときは、どんどんアイデアが出る」

「メモする」
「付箋はダメ」「紙切れもダメ」「裏紙もダメ」
「ノート(メモ帳)はM9notesがベスト」

もしM9notesが手元になくても、普通のノートに正方形の9マスを書けば同じです。誰でも簡単にできます。騙されたと思って、ぜひ一度やってみてください。

きっと、人生がより豊かになります。


参考図書
「超」整理法: 情報検索と発想の新システム (中公新書 1159) 新書 – 1993/11/1
野口 悠紀雄 (著)
スウェーデン式 アイデア・ブック 単行本 – 2005/3/11
フレドリック・ヘレーン (著)