に投稿

9マスの使い方(4)目9マスの書く順番

 正方形の3×3、合計9つのマスは、どこから書き始めてもかまいません。左上からでも、一番下のマスからでも自由です。どのマスからペンを動かしても、9マスの持つパワーは等しく働きます。

 とはいえ、「自由にどうぞ」と言われると、かえって迷ってしまうのが人間というものです。そこで、わたしのこれまでの経験から、おすすめの「書き順」を一つご提案します。

【図 9マスの書く順番の絵】

「の」の字に書く

 まず、まん中のマスに「テーマ」を書きます。テーマとは、これから自分の頭で考えたい対象のことです。このテーマの設定によって、まわりのマスに書き込まれる内容は刻々と変化していきます。

 9マスは、まん中に書くフレーズひとつで、さまざまなツールへとその姿を変えます。

 まん中に「夢」と書けば、まわりのマスには「夢を叶えるために何をすべきか」という思索が広がります。

 まん中に「目標」と書けば、まわりは「計画」を練るためのシートになり、「問題」と書けば、その「解決策」を探し出すための強力なツールになります。

 あるいは、まん中に「今日の日付」を書けば、その日にやるべきことを書き出すToDoリストになりますし、夜に書けば一日の振り返りや日記にもなります。

 同じ9マスでも、中心の言葉ひとつで、議事録にも、セミナーのメモにも、スピーチの構成案にも、商談前のヒアリングシートにもなる。まさに変幻自在なツールなのです。

 まん中にテーマを書き込んだら、そこから、ひらがなの「の」を描くような順序でマスを埋めていきます。まん中から一歩踏み出して下のマスへ進み、そこから時計回りにぐるりと巡って、最後は右下のマスで締めくくります。

 もちろん、これが絶対のルールではありません。ただ、最初のうちはこの「の」の字の順序で書いてみることをおすすめします。

 初めて3×3の9マスを使う方の多くは、本を読むときのように左上から右へと書き始めます。もちろんこれでもOKです。ただ、一度だけでいいので、まん中から始めて、次は「下のマス」に書いてみてください。

 これほど単純なことでも、使い慣れた習慣を変えるのは意外と難しいものです。気づくと左上から書いてしまっている自分に苦笑することもあるでしょう。それでも大丈夫。何度も言うようですが、決まったルールはないのですから。

 そして、もう一つ、上級者向けの書き方があります。

 それは、まずまわりのマスから思いつくままに書き始め、最後にまん中を埋めるという方法です。まわりを埋めていくうちに、「ああ、わたしが本当に考えたかった中心(テーマ)はこれだったのか!」と気づかされることがあります。

 テーマは、最初から決まっているとは限りません。考え、書き進めるなかで、あとから真のテーマが見えてくることもある。これもまた、9マス思考の醍醐味なのです。

【図 「の」の字に書く絵】

なぜ「の」の字なのか

  9マスの書き順がなぜ「の」の字なのか。その理由は、ルーツである金剛界マンダラの配置図にあります。

 伝統的なマンダラには東西南北の方位が定められており、金剛界マンダラでは、下側が「東」、左側が「南」、上側が「西」、右側が「北」を指します。

 万物の始まりは、太陽が昇る「東」から。ゆえに、まん中の次に書き始める場所は、東の方角にあたる「真下のマス」がふさわしいと考えられました。そこから時計回りに巡ることで、ひらがなの「の」を描くような、理にかなった心地よいリズムが生まれたのです。