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ひらめきは「4B三上」にやってくる

ひらめきは「4B三上」にやってくる

私は、朝、会社に行くとき、駅まで約1km、15分ほど歩きます。
この歩いているときに、ふといいアイデアが頭に浮かぶことが多いのです。
どこからか降りてくるのをキャッチするような感覚です。

アイデアの逃げ足は速い。
だから、いつも胸ポケットにM9notesポケットサイズを入れて、
浮かんだアイデアをすぐにノートに書き留めて逃がさないようにしています。

4B三上とは?

「4B三上」とは、アイデアが生まれやすい場所やシチュエーションを示す言葉です。

スウェーデンのフレドリック・ヘレーンさんの著書『スウェーデン式アイデア・ブック』には、「創造性を引き出すためのアイデア」が30項目にまとめられています。
その22番目に登場するのが、「創造性の4B 頭が冴える場所」。

4つのBとは、

  • Bars(バー)
  • Bathrooms(バスルーム)
  • Buses(バス)
  • Beds(ベッド)

バーでは、一人でリラックスしている。
バスルーム(お風呂)でも、誰にも邪魔されずリラックスしている。
バスに乗っているときは、周囲に人はいても、わりと一人で集中できる。
ベッドに入ると、心がほぐれ、無意識が開かれる。

つまり、一人でリラックスしているときに、いいアイデアが降りてくるというわけです。

では、東洋には似たような考え方はなかったのでしょうか?

実はありました。
1000年以上前の中国では、「三上(さんじょう)」という言葉がありました。

  • 馬上(ばじょう)……馬に乗っているとき
  • 枕上(ちんじょう)……寝床にいるとき
  • 厠上(しじょう)……トイレにいるとき

馬上は、現代ならバスや電車に乗っているときと同じでしょう。
枕上はベッド、厠上はトイレ。
つまり、西洋の「4B」と東洋の「三上」は、ほぼ同じなのです。

昔も今も、人間が「いいアイデアを思いつく場所」は変わらないのでしょう。

スマホを手放して、アイデアをキャッチしよう

ここで大事なことは、スマホに気を取られてはいけないということです。

トイレに入ってまでスマホを見ない。
寝る前もスマホは触らない。
移動中のバスや電車でも、できればスマホを見ない。

なぜなら、スマホでキャッチできるのは他人の情報ばかり。
自分の中から湧き上がるアイデアは、スマホを見ているときには出てこないのです。

いいアイデアは、
一人でリラックスしているとき、静かな自分自身と向き合っているときにやってきます。

だからこそ、移動中でも、ふとした空き時間でも、
手帳(M9notes)を持ち歩き、すぐにメモできる環境を作っておくことが大事です。

いいアイデアを生む「一人の時間」

人によって、アイデアが浮かびやすい状況はさまざまです。

たとえば、歩いているとき。
音楽家の宇多田ヒカルさんは、散歩が得意だと言っています。
宇多田さんにとって散歩は、素晴らしい音楽を生み出すために必要な時間なのかもしれません。

また、Amazon創業者ジェフ・ベゾス氏やマイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏も、皿洗いを好むことで知られています。
皿洗いも、周囲を気にせず、一つの作業に集中できる「一人の時間」です。

いいアイデアは、スマホからではなく、自分の中から生まれます。

いいアイデアがほしいなら、スマホを置いて、リラックスできる一人の時間を持つこと。

それが、「4B三上」の知恵です。

そして、ひらめいた瞬間を逃さないために——
M9notesに、すぐに書き留めましょう。

(中島正雄)