昔のやり方

先日の神戸で開催した『夢を視覚化する・9マスノートで夢を叶える』教室の参加者の感想で「枠があるというのは日本人向きなのかな〜と思いながら楽しくできました」と言われた方がいました。わたしは「日本人」というキーワードにピンと引っかかりました。確かに、9マスノートには日本人の智恵がたくさん詰まっています。説明もしていなかったのに、教室でそれを感じてくれたことが、とてもうれしかったです。

日本人は手先が器用で道具を使うのが上手です。日本人のわたしたちは、この特技を使わない手はありません。ペンを持って指先を器用に使って小さな枠に入るように考えながら小さい字を書く。爪を立ててシールをはがして線にそって貼る。段ボールを折ってプラミッドに組み立てる。説明書もなく、きっとこうすれば出来るだろうと考えながら作業する。自分の頭で考えていたとおりにモノが出来上がる。この教室で、昔やった自分の中にある能力に気づく。久しぶりに達成感を味わいます。もしかして、この教室は大人の方が、今の子どもたちより出来るかもしれません。

最近の日本人は、自分だけの使い慣れた道具を持っているでしょうか。道具は使ったら手入れをして大切にしまいます。道具が壊れても直しながら大切に使います。使うときは丁寧に取り出して、使う前に「今日もよろしく!」と心の中で一言道具に話しかけてから使うでしょう。日本人はモノにも魂が宿ると信じているのです。だから道具も大切に、同じ道具を相棒のように何年も使います。もし、それがスマホだったら残念です。わたしも新しもの好きですが、新しい機種が出ると買い替えて使うモノを道具というのはちょっと寂しいです。

今更、スマートフォンを使うなとは言えませんが、使わないで済むことでしたら、使わないで、昔からのやり方に戻した方がよろしいです。昔のやり方も捨てたものではありません。今、わたしたちは日本人の智恵を最大に使うときです。昔のやり方で日本人に宿っているDNAを呼び覚まし、本来、自分の持っている能力を最大に使いましょう。そして、人生をもっと豊かにいたしましょう。

今日も、「M9notes」に来てくれてありがとうございます。
ITを生業にしているわたしがが正反対のことを言っています。
でもこれがわたしたちの考える「やさしくデジタル」です。

中島正雄