日本人ブームが来る

くれぐれも、わたしの解釈です。

1200年前の日本。空海さんは、当時最先端の教え、最新の仏教である”密教”を知るために遣唐使となり当時の世界で最先端の都市である唐(今の中国)に行きました。そして、密教界の最高権威である恵果和尚がいる長安の青龍寺を訪ねます。

そこで、自分のパートナーとなる仏様を決める「灌頂」の儀式がありました。その儀式は、投花といって、仏や菩薩たちの絵が書かれた大きなマンダラに、目隠しをして花を投げます。花が落ちた場所にある仏や菩薩が、その者の生涯のパートナーになります。

空海さんが目隠しをして投げた花は、胎蔵界マンダラの灌頂のときも、金剛界マンダラの灌頂のときも、中央の”大日如来”の上に落ちました。大日如来は仏様の中でも最高峰の仏様です。そして、恵果和尚は空海に大日如来の別名「遍照金剛」という名前をあたえました。

宗派により「南無阿弥陀仏」「南無妙法蓮華経」などのお経がありますが、真言宗では「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」と唱えます。この真言を唱えると、後ろに「空海さん=大日如来」がパッと来て助けてくれます。

さて、わたしが参加した高野山東京別院で行われた金剛界結縁灌頂の儀式です。僧侶にサポートされ目隠しをしたわたしが投げた花は、大きな金剛界マンダラのまん中の大日如来の所に落ちていました。「えぇ、空海さんと同じ。わたしのパートナーは仏様の最高峰の大日如来なの」とうれしい思いで目の前がパーっと明るくなりました。本当です。そういう思いになりました。

気分が良くなって、本堂の出口でお守りを2つ買い、寄付を2口してしまいました。

素晴らしい体験をしました。司馬遼太郎さんの小説『空海の風景』のシーンを思い出していました。やっぱり高野山は面白い。空海さんは、774年生まれ。来年生誕1250年になります。空海ブームが来るに違いありません。そして、日本人ブーム、仏教ブームが来るでしょう。そしてその次に、9マスノート『M9notes』のブームが来るか……
煩悩が過ぎました。
「オンサンマヤサトバン」「オンサンマヤサトバン」「オンサンマヤサトバン」

中島正雄