8ヶ月かかって、長坂是之(ながさかただゆき)さんからいただいた厚さ2cmの本を読み終えました。この本のタイトルは『ヒッチハイクとアルバイトで40カ国の旅ー一九六四年に僕が見た世界ー』(文芸社)、帝国ホテルのホテルマンだった25歳の長坂さんが、1964年から2年間かけてヨーロッパ、アフリカ、アジアの40カ国を旅したドキュメンタリーです。わたしは、この本を読み始めるとあまりにも面白くて、本の中に引き込まれ、長坂さんと一緒に旅をしているようで、本を読み終えたくありませんでした。
この本には、わたしのテーマの一つ「日本人」がありました。長坂さんの本の中から引用して
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僕が一番感じたのは、知らない人への挨拶。西欧では、知らない人でも出会ったら、「ハロー」とか、朝なら「グットモーニング」とか挨拶をする。日本人は、それができない。これは、見習うべきだと思う。
僕が、世界のどこの国でも受けた最恵国待遇。ヨーロッパでの興味の歓迎、アフリカでの最も優秀な有色人への憧れ、アジアの国々が示した経済大国日本への尊敬……。しかし、彼らは日本のことを、芸者、柔道、ソニーくらいしかしらない。
世界の田舎者になるのなら、いっそ、そのベールをはがさない方が良い。
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さて、日本人のベールは、はがされてしまっただろうか。日本は変わっても、日本人は、わたしが生まれたころとあまり変わっていないと思います。もし生まれ変わるとしたら、日本人に生まれ変わりたいという人が多いらしい。日本人のところだけ行列が出来ているといます。だから日本人は並ぶのが上手。日本人に生まれてきてよかった。マンガ、オータニ、アキハバラ。
今日も、「M9notes」に来てくれてありがとうございます。
長坂さんとわたしは、ニフティサーブのユーザー数が100万人を超えたパソコン通信全盛期に、パソコン教室で知り合いました。そして、また9マスノートで再開しました。長坂さんのこの本は本当に素晴らしくて、わたしは長坂さんに今すぐ会って、話をしたい気持ちです。子どもたちに読ませたい本です。
中島正雄