ハガキのパワー

頭の中にあることを、頭の中に溜めておかないで、頭の中から外に出すことは豊に生きる智恵の一つではないでしょうか。頭の中にあることを外に出す方法は、人それぞれあると思います。ピアノを弾いたり、絵を描いたりもその一つでしょう。身近な方法としては、紙にペンで字を書く方法があります。

わたしたちは、毎月だいたい600人の方に新聞『やさしくデジタル』を郵送しています。先月号からその中に「返信ハガキ」を同封していて、そのハガキが一通二通と帰って来るようり、現在16通になります。そのハガキには、その人が書いた文字が書かれています。書かれているモノは全部違います。

そのハガキを見てわたしが思うことは、
このハガキを見つけてくれたこと。
このハガキを見て何か書こうと思ったこと。
何を書こうか自分の頭で考えたこと。
手にペンを持って頭の中にあることを言葉にして文字に書き出したこと。
自分の頭の中に目に見えないコトを文字にして目に見える確かなモノに変えたこと。
自分で自分のことを考えた時間だったこと。
ポストまで行ってハガキを投函したこと。
達成感があったこと。
ハガキを書く前を後では、少し自分に自信が持てたコト。
ハガキの先にハガキを読んでくれる誰か人がいるというコト。

一枚のハガキが、忘れてしまった何かを思い出させてくれます。ハガキは、人が書いて人が運び、人が届けて、人が読む。昔からあるツールだけれど、今、最先端のツールではないでしょうか。

こうして、ハガキに書き出された言葉はどれも素晴らしいので、次回のコラムで披露いたします。

(中島正雄)