チンすれば熱海

日本語は実に面白い。9マスノートの普及販売活動をはじめるようになって気づきました。わたしは、9マスノートの正方形のマスには1マス1フレーズで書いてくださいと説明しています。フレーズというのは1〜2ケの文法無視の単語の組み合わせです。といいますのは、スペースが小さくでたくさんの文字を書くのが難しいからということと、余計なことを削ぎ落とした短いプレーズの方が自分の腑に落ちていて、次の行動につながるからです。9マス教室で「マスに書くフレーズは俳句のようだ」という感想もありました。

日本語は、ひらがな、カタカナ、漢字があり、言葉も昔から伝わる大和言葉やすでに日本語になった外国語などもあり、それぞれを組み合わせることで、いろんな思いや感情を表現することができます。文字数とか書くスペースとかの制限があると、さらに考えが深まり、センスを感じるフレーズが出来上がります。文字の形や字面、言葉の持つリズム、フレーズからその先にあることを想像せずにはいられません。わたしは街に出ると、そんなフレーズに自然と引き寄せられます。

熱海の駅ビルの1階は観光客で賑わっています。まるで道の駅のように海の物、山の物がたくさん売られています。熱海は静岡県ですが、神奈川県はすぐ隣です。海の物は沼津や小田原から、山の物は伊豆や静岡からの商品が目に入ります。人と物がひしめき合う、とにかく勢いがある売り場です。そこで見つけたフレーズがあります。

まず目に入った来たフレーズは、柱の上の方にありました。
『男泣き!ツンから節』。
これ、わかりますか。伊豆のわさびの入ったドレッシングです。「男泣き!」の一言で、どれだけ辛いのか食べてみたくなります。このフレーズに引き寄せられ商品を手にとりました。

この日、わたしが秀逸だったフレーズは、
『チンすれば熱海』。
これ、どんな商品を連想しますか。
魚の干物売り場で見つけました。焼かずに食べられる干物「レンジでチン!」シリーズです。同じフロアで干物はたくさん売っているけれど、このフレーズに引き寄せられます。カタカナ、ひらがな、漢字の字面の感じ、リズム感も最高!朝食にするか日本酒にするか迷います。

センスのある美しい日本語のフレーズに出会ったとき、笑いが込み上げて来て、とてもうれしい気持ち、なぜか得した気持ちになります。

今日も、「M9notes」に来てくれてありがとうございます。
日本語って素晴らしいですね。日本人に生まれてよかった。
ちなみに干物は、わたしの手のひらより小さいくらいのアジの干物を熱海で見つけては買います。

中島正雄