やさしくデジタル

ふと思い出してモノ探しをはじめてしまいまいた。どうしても見つけたい写真を思い出してしまいました。仕事の手を止め、引き出しにある過去20年分のハードディスクを片っ端からパソコンにつなぎ、写真を一枚一枚見て探しはじめてしまいました。根がつきたのか、集中力が無くなったのか、ここには無いのか、とうとう探し出すことができませんでした。思いついたわたしが悪いのだけれど、時間を返してといいたい。こんなことが一年に何回かあります。

全く予定外のこの作業にいいこともあります。ネットの検索と違って自分の身の回りのモノを探すというのは超アナログの作業です。探しモノの手がかりをみつけながら、次々にファイルを見ていく作業。突然、探していない懐かしいモノを見つけたりします。すると少しそっちらに寄り道をしてしまいます。過去の自分を見ていろんな事を思い出して考えてしまいます。それはそれで、ちょっとうれしい気持ちになります。

2007年1月9日、アップル社が社名を変えスマートフォン(以下スマホ)を販売するようになってから、世の中に"検索の世界"が広がっています。超高性能のコンピュータがポケットの中に入り、人々は手のひらの上で何でも済ませようとしています。だけれど、最近、そのスピードと便利さに人間がついていけていないことに気づき出してしるのは、わたしだけではないと思います。

デジタル化で写真の枚数は確実に増えているでしょう。大量のファイルの中から探し出すのは、個人のレベルでも人間の能力をはるかに超えています。自虐的にはなっていないつもりだけれど、不便と思えるアナログが人間の体に合っていると思います。これからもこのようなことは何回もあるに違いないが、やり方を変えることは、きっとできないだろう。それが、やさしくデジタルなのです

中島正雄